整形外科の専門分野は脊髄、股関節、膝関節、肩関節、手、足、小児、関節リウマチに分類されますが、
嶺井第一病院・整形外科では脊髄を重点的に取り扱っております。
手足のしびれに首の痛みや腰の痛みがある場合の多くは脊髄(背骨)に異常があると考えられます。当院の整形外科ではそのような脊髄疾患の治療を主に行っております。加齢により脊髄疾患を含めた運動器は脆くなり変形していきます。運動器の障害を予防する対策や原因となる疾病の治療(※1)にも取り組んでおります。
※1.運動器の障害による要介護の状態、および要介護リスクの高い状態をロコモティブシンドローム(運動器症候群)と呼びます。原因となる主な疾病には骨粗鬆症、変形膝関節症、腹部脊柱管狭窄症などがあり、治療が必要です。
私たちの身体の中心には24個の骨が積み木のように重なっており、この骨と骨の間にある椎間板と呼ばれる軟骨がクッションの役割をはたしています。ところが、この椎間板が老化や激しい運動などで外に飛び出し、神経を圧迫して激しい痛みやしびれを引き起こしてしまうのです。
この症状を椎間板ヘルニアといい、整形外科で扱う代表的な症状となっています。
椎間板ヘルニアは馴染みのある疾患だと思います。椎間板とは頚部~腰部まで並んでいる円柱状の骨(=椎体と呼ばれ、通常、頚部は 7 個、胸部は 12 個、腰部は 5 個の椎体で成立)の間に挟ま れている弾性のある組織で、衝撃を吸収するクッションの役割をしています。椎間板の中心部分の 組織を髄核、その周囲の組織を線維輪と呼び、線維輪の後方部分が断裂して髄核または線維輪の一 部が後方に逸脱した状態の事を椎間板ヘルニアと呼びます。
腰痛の原因にもなりますし、椎間板の後方にある神経根(=脊髄から分岐した神経の枝)を圧迫 すると下肢の放散痛やしびれが出現します。圧迫が高度の場合、下肢に力が入らなくなったり(= 麻痺)、排尿や排便がコントロール出来なくなります(=膀胱直腸障害)。
椎間板ヘルニアは、背骨の通る顎から腰まで場所を問わず発祥の可能性があり、その多くは腰の部分で発症します。症状の程度によって自覚症状もさまざまですが、
このような症状があるようなら、椎間板ヘルニアの可能性があります。
整形外科などの専門医に、早めに診せましょう。
ご相談内容により脳神経外科・神経内科も当院で
診察できますので、お気軽にご相談ください。
椎間板ヘルニアの症状は腰椎と下肢へ放散するしびれや痛みで、時には下肢に力が入らなくなる事もあります。腰痛は原因が様々で、ヘルニア以外の原因の事も多いですが、下肢へ放散するしびれや痛みはヘルニアの可能性があります。
確定診断の第1選択は MRI で、椎間板の突出による脊柱管(=椎間板の後方にある神経の通り道)の狭小を観察できます。症状は椎間板ヘルニアに似ていても、MRI でヘルニアを認めない時 は、他の疾患を考える必要があります。逆に MRI で椎間板ヘルニアを認めても特に症状がない事 もあります(無症候性椎間板ヘルニア)。
脊柱管内に大きく逸脱したり、椎間板から遊離したヘルニアは自然に縮小または消退する可能性 が高いですが(75%以上)、あまり大きく突出していないヘルニアは自然消退する可能性は低いと 言われています(30%以下)。
急性期の治療としては、まず安静やコルセット、薬物療法(消炎鎮痛剤、筋弛緩薬)、注射(仙骨ブロック、神経根ブロック)といった保存療法を行い、70%程度は改善します。症状が安定して きたら体幹の牽引療法や運動療法(筋力強化訓練)、物理療法(温熱療法、経皮的電気刺激療法) なども併用して行います。
保存療法で経過をみても症状が改善せずに、日常生活に支障を来す場合は手術療法の適応になり ます。ただし高度の下肢麻痺や膀胱直腸障害を認める場合は、早期に神経圧迫を解除しないと症状 が残存する事が多いので、急性期であっても手術療法の適応になります。
術式で最も多いのは、髄核摘出術で、腰部後方を切開して骨を削り、逸脱した髄核を摘出する方 法です。顕微鏡を使用して視野を拡大して手術を行います。レントゲンで腰の骨にすべり(=腰の 骨の配列がずれている状態)や腰の動きによる不安定性を認める場合は、金属を使用した腰椎の固 定術が必要になる時もあります。術後経過が特に問題ない場合は、術後2日目頃からコルセットを 装着して座ったり、離床する事も可能です。
病気や事故による手足や背骨の骨折・椎間板ヘルニアや脊柱管挟窄症などに対し、
低下した機能を回復させ、残存機能を最大限に引き出して社会復帰を目指します。
※2.入院できる病名と、受傷(発症)から入院するまでの期間に規定があります。詳しくはお問い合わせください。
※質問をクリックすると答えが表示されます。
動作時に、腰部へあまり強い負荷がかからないようにしたり、腰を前屈する時は膝も曲げる事が予防になります。
20~40歳代に好発します。
通常大丈夫ですが、スポーツの開始時期や行ってよいスポーツの種類等に関しては、主治医と相談した方が安全です。
施設によって異なりますが、おおよそ10%程度だと思われます。
下肢の痛みだけではヘルニアと決める事は出来ません。まずは病院を受診して、
診察や検査を受けた方がいいと思います。
当院では骨粗しょう症の検査をDXA(デキザ)という測定方法で行っております。
気になる方はお気軽に外来窓口へご相談下さい。
※予約日の変更を希望される場合は、お早めに下記の「専用ダイヤル」までご連絡下さい。
予約変更ダイヤル:TEL098-877-6355
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